ヒートショックについて

● ヒートショックについて

こんにちは、若林です。

高齢者が寒い時期に気をつけないといけないのが、急激な温度変化に伴って起きるヒートショックという症状です。

特に入浴時に血圧が乱高下し、意識障害や心筋梗塞などを起こすことがあります。

東京都健康長寿医療センターの高橋龍太郎副所長によると、入浴中に急死する人の数は全国で年間1万4000人、そのうち約1万1000人が65才以上の高齢者です。

冬場の暖房が利いた部屋から出て、寒い脱衣所で服を脱ぐと、体温が一気に下がります。

体温を調節するために血管が収縮し、血圧や脈拍が上がりますが、特に血圧が高い高齢者だと、心筋梗塞や脳梗塞などを起こす危険が高まります。

入浴中の急死のほぼ半数が毎年12月~2月の冬場の3カ月間に起きています。

次のような人の場合は、ヒートショックを起こしやすいので注意が必要です。

    • 熱い風呂が好きな人
    • 自宅の浴室に暖房設備がない
    • 肥満気味の人
    • 高血圧、糖尿病、動脈硬化の持病がある人
    • 65才以上の高齢者

特に湯船につかる瞬間は注意が必要です。

寒い浴室から急に熱い湯に入ると、今度は血管が拡張し血圧が下がりますが、高血圧の人は体の調整機能が過剰に働き、血圧の下降幅が大きくなります。

すると、脳の血流量が減って意識障害が起こり、浴室で転倒したり、溺れたりするのです。浴槽内で溺れると、のどがけいれんして窒息し、3~5分程度で死に至ることがよくあります。

そして、入浴後に寒い脱衣所に出ると、再び血圧が上がり心筋梗塞などのリスクが高まります。

浴室のほか、寒いトイレや洗面所でも血圧が上がるため注意が必要です。

ヒートショックの予防策

  • 部屋ごとの温度差を3度以内におさめる。
  • トイレや洗面所、浴室に段脳設備を置く。
  • お風呂の温度を41度以下のぬるめに保つようにする。
  • 湯船につかる前に、手や足など心臓から離れたところ
    から順番に湯をかけていき、体を徐々にあたためてか
    らお風呂に入る。
  • 浴槽にシャワーで湯を張って入浴前に浴室を暖めたり、
    心臓から下だけを浴槽につけたりする工夫も役立ちま
    す。

高齢者の人や持病のある人はこういうことにも気をつける必要があります。

若林気功教育研究所のHP